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潰瘍性大腸炎の経過

  • 監修:東邦大学医療センター佐倉病院 IBDセンター
    センター長 鈴木 康夫 先生

潰瘍性大腸炎(UC)の多くは、寛解(症状が落ち着いている状態)と再燃(症状が悪化している状態)を繰り返します。潰瘍性大腸炎は、適切な治療を継続的に受けることで再燃をコントロールし、安定した日常生活を送ることが重要だと考えられています。

どのような経過をたどるのか

病態の進展には個人差がありますが、長い経過の中では、病気が徐々に進行してさまざまな合併症があらわれる場合もあります。また、内科的な治療で症状が改善しない場合には、手術が必要となるケースがあります。しかし、現在、さまざまな治療法の進歩により、手術を必要とする患者さんが減少するとの期待が持たれています。

潰瘍性大腸炎の長期的な経過

海外の報告では、潰瘍性大腸炎と診断された時点で、活動期の患者さんの割合が9割近い状態でしたが、5年後、10年後には活動期の患者さんは減少し、寛解期の患者さんが増えていることが示されています。
一方で発症してから年数を重ねるごとに手術を経験する患者さんも増加します。5年後には約17%、10年後には約20%の患者さんが手術を経験していることがわかります。

潰瘍性大腸炎患者さんの長期的な経過(海外データ)

(図)潰瘍性大腸炎患者さんの長期的な経過(海外データ)

病変の範囲が広ければ、手術の必要も

新しい薬剤の開発などで内科的治療法が大きく進歩していますが、内科的な治療で症状が改善しない場合には、手術が必要となるケースがあります。

手術率は、直腸炎型、左側大腸炎型、全大腸炎型の順に高くなっています。このことから、病変の範囲が広いほど手術率が高くなると考えられます。

病変範囲別の手術率

(図)病変範囲別の手術率

大腸癌の早期発見のためにも定期検査を

潰瘍性大腸炎の患者さんでは、一般の方と比べて大腸癌の発現リスクが高いと言われています。病変が大腸全体におよんでいて、罹病期間が長期にわたっている患者さんでその発現率が高くなるとされています。

しかしながら、大腸癌は初期で見つかれば、多くの場合は対処が可能です。異常を早期に発見するために、定期的な検査を受けることが重要です。

罹病期間の長さと大腸癌の発現リスク(海外データ)

(図)罹病期間の長さと大腸癌の発現リスク(海外データ)

発症後10年、20年と罹病期間が長期にわたるほど、大腸癌の発生率が高くなることが分かります。累積大腸癌の発生率は、発症後10年で1.6%、20年で8.3%、30年で18.4%でした。

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